メッセージ

日本において、コスチュームジュエリーの明確な定義は定着していません。アクセサリーとコスチュームジュエリーの意味しているものに違いはなく、どちらも「貴金属や宝石が使われていない装身具」を指す言葉です。

 

違いがないにもかかわらず、あえてコスチュームジュエリーと呼ぶ理由は、コスチュームジュエリーは、アクセサリーに「ある意識」がプラスされたものだと捉えているからです。ネックレスやイアリング、ブローチは、単に着けるだけでは素敵に見えません。スタイル(外見だけでなく内面も含めた「その人の生き方」)とバランスのとれたデザインを吟味し、着け方を工夫することで、より魅力を際立たせ、欠点をカバーすることができるのです。

 

「身につけることで、より魅力的に見せるアイテム」という視点でアクセサリーを見るとき、アクセサリー(英語で付属品という意味)ではなく、コスチュームジュエリーという呼び方が相応しいと考えています。

    
 
    
     
作家の一点物というジャンル
コスチュームジュエリーは、パーティや舞台など特別な場に着けるものとイメージされがちです。「コスチューム」という単語が、舞台衣装を連想させるからでしょうか。 

コスチュームジュエリーの中でも”作家の一点物”というジャンルがあります。協会がフォーカスしているのは、このジャンルです。

 

作家は、オリジナリティのある表現を探究しつつ、身に着ける方をより魅力的にみせることへの熱い思いで創作しています。大量生産のアクセサリーにはない自由な発想とこだわりから生まれた作品は、ご本人が気付かない魅力までも引き出す力を発揮します。

 

 

 

なりたい自分を演出してくれるアイテム

コスチュームジュエリーで魅力的に見える体験を一度でも味わった方は、内面の心まで変化することを実感されたことでしょう。

 

ある百貨店の催事で接客をしていたときのことです。幾つも試着したのち、お選びになったネックレスの会計をお待ちになりながら、視線が幾度もケースの中のピンクのネックレスにいくのです。「ピンクなんて、この歳だと恥ずかしいから。」と仰りつつも、「試すだけでも」と私たちに促されるまま思い切って試されました。

 

鏡を見て、「こんな可愛いものは似合わないと思っていたの!」と仰るお声が弾んでおられました。血色まで良くなられたご様子で10歳は若返っておられました。控えめで上品な方でしたが、本当は可愛さも秘めておられたのですね。結局、無難なネックレスではなくピンクのほうを連れてお帰りになりました。 

 

このような経験を何度も繰り返すうち、「気になる作品」の中には選んだ方の求めるものが宿っているのだと考えるようになりました。自分一人ではスタイルを変えることはなかなかできません。ぜひ、コスチュームジュエリーの力を借りて、「なりたい自分」を表現してみてください。当協会は、”作家の一点物”にフォーカスしつつ、コスチュームジュエリーの魅力をお伝えして参ります。

 

 

 

作家さんを応援したい

作家の創作活動の支援に繋がる場を企画運営しております。

 

作家の皆さんは、一人で何役もこなさなくてはなりません。作品を作って、宣伝し、販売、接客、経理…。創作以外の仕事が山ほどあります。誰にアドバイスを求めたら良いのか分からないまま苦労しておられる作家さんが多いのです。ファーストアプローチとして、各分野の専門家をお招きして交流できる気軽な茶話会的な場を設けています。

 

作家目線で「こんなこと知りたい」「ここに行けたらいいのに」を叶える、工場見学や美術館の鑑賞ツアーなども企画しています。

 

 

 

 コスチュームジュエリーは楽しい

プチサイズのものは着けても、それ以上ボリュームのあるものは抵抗がある方、一度、コスプレ気分でチャレンジなさってみてください。(気に入らなければすぐ外せます。)
 
鏡を覗いたら、「大きい」と思っていたものがすんなりとコーディネイトに収まり、首がほっそり見えたり、お顔が明るくパッと映えたり、気になるところがカバーされていることに気が付かれるでしょう。
 
ネックレス、イアリング、ブローチ…と重ね付けするほどに、お洒落ごころが弾みだします。
 
コスチュームジュエリーがあれば、装うことが、もっと、もっと楽しくなります。
 
  自由な発想で作られたものを、
  自由な発想で身に着ける

 

お気に入りのコスチュームジュエリーで、今日はどんなイメージでコーディネイトしようか…とワクワクする毎日になることを願っております。 
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  一般社団法人 日本コスチュームジュエリー協会

代表理事   木坂 牧子